これがアイダホの農場でジャガイモを作っていてそれに満足しているおばちゃんなら、イラクについて無知のままいい。なぜならイラクに行こうなどとは考えないし、やっぱりイラクは遠い国だから。しかしイラクという「戦場」を見ようとする能動的意思がありながら、情報収集や装備の準備をしないというこの無謀さはどうしたことか。イラクで拉致・拘束された24歳の男である。現地で会った日本人や現地人の証言によると「イラクをどうしても見てみたい」という旅行感覚で、ロクな装備もなく、わずかな現金しか持たずにイラク入りした、という。
男はワーキングホリデーでニュージーランドに滞在していた。つまり日本とNZという自分の極めて狭い視野(経験)だけで世界がわかった気分になったこの幼稚さ、平和ボケ。「世界のひとはみんないいヒトばっかりなんですぅ」を証明したいのか。さらに何の根拠もない「自分は大丈夫」「なんとかなる」。そこでは報道をチェックすることや、自分が向かう国の現状を調べるという努力すら放棄している。「地球の歩き方」にイラク編はないからな。さらに悪いことに、若さと体力と行動力だけは人一倍ある。英語もなんとか通じるレベルだ。だから余計に始末におえない。 救いようがない。どっちの意味でも。
by pabon
| 2004-10-29 03:56
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